パラグアイでの黄熱について

令和4年6月10日

1 黄熱

(1)感染経路
  黄熱は、黄熱ウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ等)に刺されることで感染する全身性の感染症です。アフリカ(主に中央部)、南アメリカ(主にアマゾン地域)等で感染者が報告されています。ヒトからヒトへ直接に感染することはありません。
(2)症状  
  通常3~6日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐をおこします。一部はそのまま回復しますが、重症化するといくつもの臓器からの出血や黄疸をきたす致死率の高い病気です。特別な治療法はなく、症状を軽くするための対症療法が行われます。早期治療で体力を保つことが重要です。
(3)予防
  黄熱は、黄熱ワクチンの接種により予防することができます。1回の予防接種で終生免疫を獲得することができると言われており、世界保健機構(WHO)の勧告に基づき2016年7月11日以降、黄熱予防接種証明書(イエローカード)の有効期間は、これまでの10年から生涯有効に変更されました。イエローカードは接種後10日後から有効となります。
  また、黄熱はウイルスをもった蚊に刺されることで感染することから、蚊の忌避剤を使用した上で、長袖・長ズボンを着用するなど蚊に刺されないための対策を講じてください。

2 パラグアイでの発生状況


  パラグアイ厚生福祉省の統計では、2010年以降、国内での黄熱の感染例は報告されていませんが、WHOは、パラグアイを黄熱の危険のある国として指定しており、パラグアイへの渡航者に対して黄熱の予防接種を推奨しています。

3 パラグアイの出入国制限

  2022年2月14日、パラグアイ政府は、以下の対象国からパラグアイに入国しようとする1歳~59歳の渡航者に対し、入国時に黄熱予防接種証明書(接種日から10日以上経過していることが必要)の提示を求める措置を開始しました。
  また、パラグアイから対象国に向けて出国する渡航者についても、出国時に黄熱予防接種証明書の提示が求められます。
 
対象国:ブラジル、ボリビア、ペルー、ベネズエラ
 
※健康上の理由で予防接種を受けることができない方は、医師の診断書等の書面を提示する必要がありますが、この場合、当局より入国後10日間の健康観察に服することを求められます。

詳細は、【黄熱病に係る出入国制限措置】(スペイン語)を御参照ください。

4 パラグアイ国内で黄熱予防接種を受けることができる医療機関(要予約)

(1)Vacunatorio Regional XVIII Región Sanitaria
   住所:Avda. Brasil entre Manuel Domínguez y Fulgencio R. Moreno, Asunción
   電話:(021) 203 094
   日時:月~日(7:15~12:00 および 12:40~16:30)
(2)Hospital Materno Infantil de Trinidad
   住所:Avenida santísima trinidad e Itapúa
   電話: (021) 290 165
   日時:月~金(7:00~17:30)、土(7:00~11:30)
(3)Hospital General de Barrio Obrero
   住所:Yegros c/ 11 Proyectas, Asunción
   電話: (021) 370 099
   日時:月~金(7:00~18:00)、土(7:00~12:00)
(4)Hospital San Pablo
   住所:Avenida de la Victoria c/ Inca, Asunción 
   電話:(021) 500 078
   日時:月~日(7:00~16:30)

※全て予約が必要です。
※料金は無料です。